俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜


カインの言葉に、視線をもう一度写真に戻す。
そこに写るのは、黒づくめの男の人と向かい合う私が写った写真だ。




「・・・私、だけど。これがどうかしたの?」



次の写真も、その次の写真も同じように私とその人が写っている。
これは、昨日ノートを落とした男の人とのやり取りの時のものだ。

向かい合った私と男の人、それからノートを渡している最中のもの。
それから、男の人が去っている時の写真がうつされていた。

でも、どうしてこんな場面が写真にとられてるわけ?
まるで隠し撮りみたいな。



「お前が、この男に渡しているものこそ、今回盗まれた機密事項の書かれた本だ」

「・・・えっ?」




カインの言葉に顔を上げる。




「この男は、魔神であるデモンの右腕と呼ばれている男。なぜ、その男と面識がある」

「ちょっと待って、面識なんて・・・」

「お前が、本を盗んでコイツに渡したのか」

「どうして私が・・・!」




どういうこと?
私が疑われているってこと?



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