俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜
「すべて、奪い去るため」
「え・・・」
小さく、漏らされた言葉。
そこには何の感情も伺えず、それがやけに恐ろしかった。
「お前が探しているのは、これだろう」
デモンがすっと取り出した物は、あの時黒づくめの男が落とした青い本。
カインが、探している大事な・・・!
「返して!」
地面を足で蹴り、本に手を伸ばす。
デモンはすっと本を上にあげると反対の手で私の腕を掴み払い投げた。
地面に倒れこむ。
それでもすかさず起き上がり手を伸ばした。
それがあれば。
取り返さなくちゃ。
カインの大事なもの。
この世界に、必要な物なんだから。
「返してって言ってるの!」