俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜
「カインさまに知らせてまいります」
「・・・」
モリアは一言そう言うと部屋を出て行った。
カインは、なんと思っただろう。
逃げた、と思われただろうな。
結局私は何も手にすることはできなかったんだから。
裏切り者って、いったい誰だろう。
カインの側にいる人・・・。
でも、そんなこと考えたところで、なんになるんだろう。
私の言葉は、もう意味をなさない。
誰も、信じてはくれないだろう。
もういいや。
どうせ、私は死んでいたはずなんだもの。
もう、いいよ。
なにも見たくなくて、考えたくなくて。
閉ざすように目を閉じた。