俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜
「何事だ」
「その食事に、毒が含まれている可能性が!」
呼吸を荒げながらそう叫ぶシモンは、切羽詰まった様子だった。
毒・・・?
視線を料理に落とす。
「どういう事だ」
「・・・もう言い逃れはできませんよ」
シモンさんがまっすぐに私のところに来て私の腕をひねり上げた。
「あっ、いっ・・・」
痛みに顔を顰める。
どういう事・・・?
「あなた、部屋を抜け出し食堂にいましたね。あなたが立っていたのはカインさまの料理の前でした」
「あれは・・・」
「そして、あなたが去った後、この瓶が残されていた。調べると、中身は猛毒であることがわかりました」
差し出された小瓶。
全く身に覚えのないものだ。
私がカインの料理に毒なんて・・・。