俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜


――残念でしたね。




シモンさんは、そう言った。
瓶を持ってきたのはシモンさん。

あの時、私をタイミングよく見つけたのもシモンさんだ。

私があそこにいた時、瓶なんて見当たらなかった。
見落としていたのかもしれないけど。




私を天上界で見つけたのって、誰だったんだろう・・・。
私がデモンと言い合いになってたって話したのは?



あの本を拾った時、シモンさんを探していてあの人に出会った。
シモンさんがいないタイミングで。



あの写真を撮ったのは誰?
なんのために。




いつもは私と共にいることのないシモンさんが、たまたま買い物の付き添いに決まった。




それは、偶然・・・?




全て、仕組まれていたことだったとしたら。
シモンさんが、裏切り者だったとしたら。



シモンさんの頭の良さや、立場なら私に罪を着せることはきっとたやすい。
シモンさんの言葉はカインにとって、きっと他の誰かの言葉より真実だから。




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