俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜
カインの手が、そっとヴェールを外す。
トクトクと胸が高鳴る。
そっと、カインの手が私の頬に添えられる。
「ももこ」
私にだけ聞こえるような小さな声で名を呼ばれる。
顔をあげ視線を合わせるとまっすぐな瞳が私を見つめていた。
「お前は、今日から俺のヨメだ」
初めて会った時に強引に告げられた言葉。
ああ、なんて今は幸せに思えるんだろう。
こんな風に感じられることになるなんて、あの時は考えられなかった。
「うん」
こみ上げてくるものを抑えながら頷いて微笑んだ。
カインがフッと笑うとそのまま唇が重ねられる。
歓声が教会の中に響き渡った。