俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜
一向に痛みが来ないことを不思議に感じて目をあけた。
ギリギリで車が止まってくれた?
なんてラッキー。
そう思いながら目をあけた。
あけたはず。
「はれ?」
素っ頓狂な声が出たのは、見えた景色がまったく見覚えのない場所だったから。
目の前に迫っていた車の姿も、歩いていた道も、住宅街も。
なにもない。
ましてやここは、外でもない。
どこかの部屋の中?
むしろ、仰々しい部屋の広さ。
アンティーク調のインテリア。
まるで、お城みたい。
いや、お城の中とか見たことないけど。
日本の城、ではなく、外国の城だ。
そして、私が座っている赤いじゅうたん。
それが引いてあるその先を見ると。
これまた仰々しい大きな立派な椅子。
そして、その椅子に座る偉そうにふんぞり返る若い男の人。