俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜
天界人たちが暮らす天界は、私が住んでいた地上と同じような雰囲気だった。
違うのは、建物がどちらかといえば洋風なレンガのような作りなだけだ。
でも、私の知ってるレンガとも少し違う気がする。
「ねぇ、家に使われてるのって、レンガ・・・?」
「は?・・・ああ、それは雲をレンガ状に固めたものだ」
「・・・え!?これ、元は雲なの?」
「当たり前だろ。ここは天界だぞ。地上にあるものが何でもあると思うな」
そんないい方しなくたって。
知るわけないんだから。
天界天界っていうけど、いったいそれがどこにあるのかなんていまいちピンと来てないのに。
元は雲だというその建物は、どういう仕組みなのか綺麗に色もつけられずらっと並んでいる。
「お!カインさまじゃないか!」
「よお。儲かってるか?」
「まぁ、そこそこだなぁ」
突然一角にあった小さな販売店の店主がカインに気さくに声をかけてきた。
カインもそれに明るく答えている。