俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜
なんだ、あんなふうに明るく話すことだってできるんだ。
いっつも仏頂面して、人と距離を置いてる感じのカインだけど。
そんな事を想いながら、盛り上がっている二人を傍からそっと見守る。
カインはしばらく話した後、その店の店主から何かを受け取り挨拶を交わして戻ってきた。
「もういいの?」
「ああ」
カインが持っていたものを一つ私に差し出す。
私は首をかしげながら受け取る。
それは、パンのような生地に、野菜やお肉がサンドされたもの。
できたてなのか温かさが手に伝わってくる。
「おいしそう・・・」
「食い物は、地上界とそう変わらないはずだ」
「うん。ありがとう」
あのお城で食べたものも、見慣れたものばかりだった。
私は受け取ったそれを一口かぶりつく。
お肉のジューシーさが口の中に広がり、私は目を見開いた。
「ん、美味しい!」