続☆妄想少女と標的君
シャワーを浴びて、簡単な朝ごはんを作って、こそこそと部屋を出た。
朝ごはんは上田くんの分をテーブルの上に置いて、自分のは適当に包んで外で食べることにした。
いつもより早い朝は心とは正反対に清々しくて、憎い。
洗顔するときに気付いた自分のすっぴん顔も、憎い。
上田くんがメイクを落としてくれたんだと思うと、溢れて来るのは喜びや愛おしさばかりで、ちっとも嫌いになれないんだもん。
ほんと、なんなの?
私を苦しめて。
一昨日あたりの私なら、目が覚めて上田くんがいるだけで飛び上がって、メイクを落としてくれたことに感謝して、自分の幸せを噛み締めるんだろうな。
でも、今の私には全部が苦しい。
全部、夢だったら良いのに。