マイペースな美男さんのVRMMO活動記
視線が鬱陶しいし、今度から個室の作業場で作業しようかな。
けど、共同作業場は無料だけど個室の作業場はお金かかるしなぁ。
う〜ん、視線は気にしない方がいいか。
お金もったいないし。
あ、ステ確認しとこう。
どのくらい料理スキルレベル上がったかな。
名前:ユキLv1
種族:人族(男)
職業:召喚士Lv1
HP:50
MP:50
スキル:拳術Lv1
料理Lv15
裁縫Lv1
調合Lv1
錬金術Lv1
称号:マッドコック(料理レベルが上がりやすくなる。+10%補正)
所持金:2050G
料理レベルがめっちゃ上がってて怖いんだけど!
てか、称号の『マッドコック』って何!?
プラス10パーセント補正って軽くチートじゃないか?
5時間半ぶっ続けでポーション作りに勤しんでいたかいがあったかな。
……あれ?5時間半?
確かログイン可能時間は最大6時間だったっけ……。
「や、やばい!ログアウトしなきゃ!」
いや、違う違う!それは現実世界での話だ!
こっちでは3日いられるんだよな?
心臓バクバクしたぜ。
荷物を手早く片付け、作業場を出る。
近くにある宿屋をマップで確認し、俺は一息つくことにした。
「一泊500G、2泊目からは300Gでお得だ。どうするよ?」
「ん〜そうだなぁ。とりあえず一泊だけにしとくよ。前払い?」
「もちろんだ!用心深いなんて思わないでくれよ。こっちもこれで生計立ててんだ。金には特に気を配るようになるんだよ」
「商売ってのはそんなもんだろ、亭主」
「へっ、あんちゃんもわかってんじゃねえか。食事は100Gだが、どうする?」
食事なんて取ることができるのか。
満腹度制度がないのに、変なとこでこってるな、このゲーム。
今は結構金銭的にやばいし、食事なんてとっても無駄だから断るか。
「いや、いいよ。ありがとなー」
「おうよ。ゆっくりしてけ。ここの廊下をまっすぐ行って右奥の部屋だ。5番の札がかかってるはずだ。はいよ、鍵だぜ」
部屋の鍵を受け取って、500Gを払う。
それにしても、この亭主も本当の人間のようだなぁ。
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