もう愛情を求めない
「知らないです…。
初めて聞きます、その名前」


そうか、と受け止める素振りを見せると、彼は体ごと私に向けた。



「木曜日の放課後の事覚えてるよな?」


半ば脅すように、私に思い出させようと仕向けられる。



木曜日の放課後?


あ…… そういえば同じ学校の男が、他校の女子を恐喝していたな。


「覚えてます」


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