もう愛情を求めない
そう思って歩いて帰った。



「よ。久しぶりだな」


アパートが見えた時だった。


そんな声が聞こえたのは。



勿論その声は、私に向けられたものである。


窓川雄哉…


どうして…こんな所に……義兄がいるんだ?



私は身動き取れないでいる。


「こっちに用事があったからな。

ついでにお前の顔でも見に来ようと思ってな」


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