もう愛情を求めない
それだけでもありがたいことなのに…。



義兄から私だけじゃなく、快君まで嫌なこと言われたんだよ!?


私があの時快君と手を繋いでなかったら、悪口を言われなかったかもしれないじゃん?


だから私…
快君の傍にいられない」


俯いて、彼に訴える。


これで話すのは最後だと思うと、悲しくて涙が出る。


高校生になったというのにも関わらず、泣き虫なのは変わらない。



どうすれば泣くのを堪えきれるのか、治す方法がわからない。


困惑していると、そっと私を包んでくれる快君。


嬉しいけれど、もうこれを拒まなければならない。



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