もう愛情を求めない
「じゃあね快斗くん。
また綾をお願いするけどいいかしら?」
「いつでも大歓迎ですよ」
一通り泣き止んだ私は、これからの生活について軽く説明を受けた。
里親から解放できるようになったらしい。
私がいた施設を管理する人間は、決まりには疎い。
だから好きにしろ、みたいなことを言われたらしい。
だからもう今住んでいるアパートに帰っても、義兄はいないらしい。
もう関わることはないみたい。
良かった。
母さんたちが快君に挨拶を済ませる。