sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
「この前のパーティーで招待券を頂いたんだ。二人で行って来なさい。」
会長がそう言って差し出したのは老舗温泉旅館の招待券だった。
私は招待券を目の前に息を飲む。
一般庶民が行けるような旅館じゃない……
「会長、先程お話ししましたが彼女は大学が始まり私自身もプロジェクトで……」
「だったら、会長命令だ。逃げることは許されんぞ。」
会長はピシャリと言い放たれ、司は渋々招待券を手に取った。
「会長命令なら、仕方ありませんね。」
司は私の手をそっと繋いで会長室を出た。
老舗温泉旅館に目を奪われてたけど、今思えばこれって泊まり……ですか?
────嘘でしょ?