sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
しばらくして黒塗りの明らか高級車が私の目の前に止まる。
……は、初めてこんな高級な車見たよ…
男性はお爺さんを抱え、車に乗り込む。
「白石総合病院まで、先生がお待ちだ」
男性は運転手に告げるとドアを閉める。
そして、窓が開き男性が顔を見せる。
「ありがとうございました。この御恩はいつか」
男性はふっと私に軽く微笑んで、車は去っていった。
走り去った車を見つめ私はポカンとする。
綺麗な顔の男性だったな……
まあ、私にとっては陽介の方が……
「あれ……これさっきの男の人の鞄?」
何やらこれまた高そうな皮の鞄。
かなり高級車乗ってたし…お偉いさんとか?
だったら、鞄なかったら困るよね……
交番とか届けても時間かかるし…
『白石総合病院まで。』
気が付いたときには、病院まで走っていた。