sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
ふ、二人で露天風呂!?
いくらなんでも無理だってば!
そ、そんな見せられるような身体じゃないし……
絶対太ってるって言われそう……
足取りが重く、ノロノロと歩いていると
司は露天風呂のドアを通り越し部屋を出た。
………ん?あれ?
「……一緒に部屋の露天風呂じゃないの?」
思わず、大きな背中に問いかけると司は立ち止まる。
「はぁ?何言ってんだ、お前。どこから露天風呂が出てくる。」
なんて、哀れむように私を見つめる。
「だ、だって、早く用意しろって!私はてっきり一緒に露天風呂だと……!」
「……阿保かお前は。どうせ広い旅館で迷子になるだろ。だから大浴場まで連れて行ってやろうと思っただけだ。何が悲しくてお前と露天風呂に入る必要がある。馬鹿馬鹿しい。」
馬鹿馬鹿しいって、何もそこまで言うことないじゃない!
「だっ、だったら最初からそう言ってよ!言ってくれれば私だって……!」
「先に変な妄想に走ったのはお前だろ。フンッ、それとも何だ。そういう願望があるのか?」
────なっ!?