sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
本当は奥様なんかじゃないけれど、可愛いと言われて嬉しくないわけない。
思わずにやけてしまうと、目の前の司は鋭い視線を向けた。
ヘラヘラするな、なんて言いそうだ。
ごゆっくりどうぞ、と襖を静かに閉められ
また二人っきりの時間がやってくる。
き、気まずいけど、それより目の前の豪華な食事!!
いただきます、と言ってさっそく新鮮なお刺身を一口でパクリ。
「ん〜〜!!んおいしぃ〜〜!」
「……フッ、前から思ってたが化粧落としたら余計子供みたいだな。」
なんて、司はボソッと呟く。
「童顔って言いたいんでしょ!気にしてるから言わないで!」
「いや、顔が薄いと言ってる。まあ、日本人は平均的にそんな顔だろ。」
口一杯に料理を頬張る私を見て、フッと微笑む司。
か、顔が薄いって……
容姿端麗のあなたに言われたら惨めじゃないですか!!
本当、子供扱いして…大人はいいよね!
案の定、背の高い司は備え付けの浴衣だってなんだって似合っちゃうんだから。
開いている胸元から見える厚い胸板とか…骨ばった手とか……
一々かっこいいんだから。
冷たいこと言わなきゃ絶対モテるよね……
「司って今、彼女とかいないの?」
思わずぽろっと出た言葉に、彼の手が止まる。