sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
「お前、今日は大学休みだろ。」
「……う、うん。それがどうかした?」
平常心、平常心っと。
「今日、早く仕事が終われば夜は一緒に食うか?この前雑誌に載ってたフレンチレストラン、羨ましそうに見てたろ。」
「……………へ?」
雑誌に載ってたフレンチレストランは確かに学生には程遠くて羨ましくてずっと見てた。
夜は一緒に食うか……ってディナーのお誘い!?
あの冷酷非情な俺様暴君御曹司様からのお誘い!?
「し、正気…ですか?」
「何だその顔は。言っとくが、俺が誘いたくて言っているわけじゃない。会長の目があるからわざわざ誘ってやっている。」
………で、ですよね。
司がわざわざ自分から誘うわけないもんね。
でも、私が行ってみたいと思っていたフレンチレストランのこと知ってたんだと思うと嬉しくなった。
「18時には戻る。それまでにはちゃんと準備しておけ。」
これってデート……ってやつ?
いやいや、でもそんな……って、合コン!!
すっかり、フレンチレストランに気を取られ忘れてしまっていた。
「あ、あの〜今日、先約があって……そのまた今度に出来ない、ですかね…?」
いきなり敬語になる私を見て、あからさまに不機嫌そうになる司。