sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
「そっか。俺もあんまりお酒強くないから何かわかるよ。これからもう一軒飲み屋行くみたいだけど、よかったら俺と2人で抜けない?」
「……え?」
お、俺と2人で抜けない?って……その…
「あ〜〜ゴメン。何か言葉おかしいよな。別に変な意味じゃないから。何だったらこの後すぐ送るし。って言っても、俺はまだ安藤さんと一緒にいたいんだけどね。」
なんて、困ったように笑う彼を見たらもう何も言えなくなる。
確かに、このままもう一軒行っても…
それなら森下くんと抜けた方がいいよね。
「森下くん、一緒に……」
そう口を開いたとき、丁度前の小さな段差さに躓きよろけそうになると森下くんが間一髪手を引いてくれてその腕に身体が収まった。
「大丈夫?怪我ない?」
「う、うん……ありがと」
前見てなくて小さな段差さに躓くとか私恥ずかしすぎる……
というか、森下くんに寄りかかってる方がもっと恥ずかしすぎる!!
「ご、ごめんねっ!今離れるから……」
咄嗟に森下くんから離れようとした瞬間、
「あれ、もしかして、梢ちゃん?」
向かいから歩いてきたの女性が私の名前を呼んだ。
森下くんの腕に抱かれたまま顔を上げると、麗香さんと……司がいた。
「梢ちゃん?やっぱり梢ちゃんじゃない!」
少しテンションの高い麗香さんは細い腕を司の腕に絡ませていて。
その2人はまるでお似合いのカップルのようで……
この2人の隙いる間は無いと、なぜか思ってしまった。