sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜











家に帰ると21時を過ぎていた。

まだ帰ってきていないだろうし、早く夜食作ろっと。

司が帰ってくるまでユキちゃんとドラマ見て……なんて玄関のドアを開けると既に黒の革靴があって私は慌ててリビングのドアを開けた。



「あれ、もう帰ってたの…?」



リビングに入ると、ユキちゃんを膝の上に乗せてソファーでくつろぐ司がいた。



「ああ、今日は早かったからな。」



「そっか!あ、ちょっと待っててね、今簡単に食べられるポトフ作るから……」



袋片手キッチンに行こうとした足を止め振り返る。


言わなくていい。
言わなくていいってわかってるのに。



「あ、あのね……元彼にやり直さないかって言われたの。」



なんて言う?

その男は相当物好きだなって?


笑う?


それとも………少しは気にしてくれたりする?




司は新聞を広げる手を止め、私の顔を見つめた。



「そうか。よかったな。」



なんて、意外にも優しい瞳で言ったんだ。




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