sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
「そんな怖い顔すんなって〜。なあ、梢ちゃん?」
古賀さんは私の肩を易々と抱いて顔を近づける。
あはは、なんてぎこちなく笑ってみせると
司はまた不機嫌そうに私を見つめた。
「就職先も決まっちゃったってことは契約も終了?寂しくなるね司。最後ぐらいどっか連れて行ってあげなよ。」
「本当お前は一々うるさいやつだな。そんなことを言いにわざわざ付いてきたのか。」
「俺は梢ちゃんの手料理を食べに来たの〜司がよく美味いって褒めてたろ。」
ほ、褒めてた!?
司の顔をチラッと見ると、バツの悪そうな顔をして書斎に入ってしまった。
「司、会社で結構梢ちゃんの話するんだよ?あいつがどうのこうのっていっつも。ってかあれは惚気だな、惚気。」
なんて、古賀さんはクスッと笑った。
私の話してくれてたなんて……
そんなの聞いたら勘違いしてしまいそうだよ……