sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
「だってほら!司が遊園地とか想像つかなくて!絶対面白いと思って…ふふっ。叫ぶ姿とか絶対面白…ははっ」
まだ、大丈夫。
笑える。
「………お前、俺を笑う為にここに来たのか」
「珍しい司が見れるかなーって思ったの!ほら、行こ!」
司の腕を引っ張って歩き出す。
本当は手を繋いで歩きたい。
だけど、私たちはそんな仲じゃないのは初めからわかってた。
こんなに近くにいるのに何も伝えられない。
でも今日は全部抑えるよ。
好きな人の前じゃ、笑顔でいたいもんね。
それからいくつかのアトラクションを回った私たち。
特に大笑いしてしまったのはたくさんの水がかかる急流すべりで。
「ハハッ、この司の顔〜〜古賀さんや麗香さんに見せたいぐらい!」
落ちる瞬間、シャッターが切られ乗り場を降りたところで写真が買えるのだ。
手を挙げる私とは反対に、司は安全バーを強く持って子供の顔みたいに目を瞑っている。
可愛いなんて言ったら怒るから言わないけど……