sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜




「だってほら!司が遊園地とか想像つかなくて!絶対面白いと思って…ふふっ。叫ぶ姿とか絶対面白…ははっ」



まだ、大丈夫。

笑える。



「………お前、俺を笑う為にここに来たのか」




「珍しい司が見れるかなーって思ったの!ほら、行こ!」



司の腕を引っ張って歩き出す。


本当は手を繋いで歩きたい。


だけど、私たちはそんな仲じゃないのは初めからわかってた。

こんなに近くにいるのに何も伝えられない。


でも今日は全部抑えるよ。

好きな人の前じゃ、笑顔でいたいもんね。





それからいくつかのアトラクションを回った私たち。

特に大笑いしてしまったのはたくさんの水がかかる急流すべりで。



「ハハッ、この司の顔〜〜古賀さんや麗香さんに見せたいぐらい!」



落ちる瞬間、シャッターが切られ乗り場を降りたところで写真が買えるのだ。

手を挙げる私とは反対に、司は安全バーを強く持って子供の顔みたいに目を瞑っている。


可愛いなんて言ったら怒るから言わないけど……




< 223 / 251 >

この作品をシェア

pagetop