sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
「だって、この1ヶ月何も……」
「誰のための1ヶ月だと思ってる。」
………え?
「社長を説得させるのに必死だった。」
社長を?
「安藤鉄工所のアピールポイントを押し出し一ノ瀬の鉄鋼業と契約することになった。」
だから最近いつもお父さんの帰りが遅かったんだ!!
「その代わり、勝手なことをした俺はNYのプロジェクトリーダーを降ろされた。」
「そんな……!あんなに遅くまで頑張ってやってたのに……!」
このプロジェクトが上手くいけば司が社長にって話になってたんじゃ……
「まあ、当然の結果だな。それより、帰るぞ。」
「………え?どこに?」
キョトンとして司を見上げれば怪訝そうに眉を寄せる。
「どこって……、ユキが遊ぶ相手いなくて暇そうにしてる。早く帰って来い。」