sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
「あなたは………ってない」
「……何だ」
振り返った彼は、怪訝そうに私を見つめる。
そんな冷たい瞳をして、あなたは…
「あなたは、何も分かってませんっ!周りをそんな冷たい目で見るのは寂しいと思わないんですか!?私は、人生を棒に振ろうと、あの時お爺さんを助けたことに悔いはありませんっ!」
言葉に何の戸惑いはなかった。
ただ、素直に言葉が零れた。
つまらない正義感で大歓迎。
あの時、お爺さんを助けなかった私でいたくない。
私は自分に正直に生きていたいの。
「婚約者の代わりは他をあたって下さい。……失礼します。」
司さんの、少し驚いた表情を残し
私は会議室をあとにした。