sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
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「つーか、4年近く経ってんのに姉ちゃんあんま変わってねぇのな。オレよりガキなんじゃね?」
荒らされた鉄工所を何とか片付けた私たちはひとまず家に。
「ガキって、この前まで中坊だったくせにっ!」
4歳年下の翔太(ショウタ)は私が家を出た時はまだ中学生だった。
そんな中坊だったのに、今は高校3年生。
体格も、声も、顔付きも……
何だよかっこよくなっちゃって。
翔太に助けられるなんてな……
いつの間にこんなに大きくなったんだか。
久しぶりの実家はあまり変わっていなくて少し安心した。
懐かしい匂い。
私の部屋もそのままなのかな…
居間に座っているとお母さんがお茶を持ってやってくる。
「梢、突然帰ってきてどうしたの?何かあった?」
何かあった…って、私の台詞なんだけど。
「……借金って何?鉄工所、どうなるの?」
恐る恐る口にすると、お母さんの顔が曇っていく。
翔太はバイトがあるからと行ってしまった。
相当掛け持ちしているみたいで…