sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
吹っ切れたような、真剣な陽介の瞳に次の言葉が出て来ない。
久しぶりに大学の講義が午前中に終わるから
陽介の仕事の休憩に合わせて一緒にお昼食べようって朝約束して
いつもより可愛く見せたくてオシャレしたりして……
バカみたい、私。
他に好きな人がいるってそんなの……
そんなの……
ここで強気な女性なら
『今すぐその女連れてきなさいよっ!』
なんて、言えるのだろう。
だけど、私は……
「私のこと…嫌いに、なった?」
アイスティーのグラスを震える手でギュッと掴み俯いた。
「………梢のことは嫌いじゃない。でも、長くいるうちにマンネリっていうか…やっぱり歳が離れてるから結局梢のこと妹みたいに思ってる自分がいた」
淡々と言う陽介に、もう私に気持ちがないんだと嫌でも悟ってしまった。