sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
「大人しく俺のモノになってよ……それが君にとって一番いい。それ以外、君が助かる方法はないだろう?」
「……や、っ」
強く睨みつけると、彼はさらに声を上げて笑う。
「わかんないかなぁ〜。だったら力強くでわからせてあげるよ」
ニヤリと微笑んだ斎藤様は、私の太ももを妖しく撫でる。
ビクッと反応した私を見てさらに手を徐々に上に動かしていく。
気持ち悪い、嫌だ、嫌だ……っ
どうしてこうなっちゃうの?
何か私、悪いことした?
『……とんだ親不孝者めっ!!』
『家のことは気にしないで。私たちなら大丈夫よ。』
『もう危ない真似、すんなよ』
お父さん、お母さん、翔太……。
『……精々甘ったるい人生だな?』
一ノ瀬司の言う通りだ。
私は、何に関しても甘い。
だからこんな目にあうんだ。
ふっ、自業自得ってやつ……だね。
もういいや、どうなっても。
そう、覚悟を決めてギュッと目を閉じた時だった。