sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜




「大人しく俺のモノになってよ……それが君にとって一番いい。それ以外、君が助かる方法はないだろう?」



「……や、っ」



強く睨みつけると、彼はさらに声を上げて笑う。


「わかんないかなぁ〜。だったら力強くでわからせてあげるよ」



ニヤリと微笑んだ斎藤様は、私の太ももを妖しく撫でる。


ビクッと反応した私を見てさらに手を徐々に上に動かしていく。



気持ち悪い、嫌だ、嫌だ……っ


どうしてこうなっちゃうの?

何か私、悪いことした?



『……とんだ親不孝者めっ!!』


『家のことは気にしないで。私たちなら大丈夫よ。』


『もう危ない真似、すんなよ』



お父さん、お母さん、翔太……。




『……精々甘ったるい人生だな?』



一ノ瀬司の言う通りだ。


私は、何に関しても甘い。


だからこんな目にあうんだ。


ふっ、自業自得ってやつ……だね。



もういいや、どうなっても。


そう、覚悟を決めてギュッと目を閉じた時だった。




< 69 / 251 >

この作品をシェア

pagetop