sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜





も、もしかして、私のこと、好き…とか?



近い距離が急に恥ずかしくなって俯くと、一ノ瀬司はフッと笑う。



「何を期待してるか知らんが、俺はお前に何の興味もない。勘違いするな。」



まるで嘲笑うかのように彼は言う。



「き、期待なんてしてませんっ!勘違いもしてませんから!」



別に私は何も……!



「この前、婚約者になれと言った時何故だと理由を聞いたな?」



「……あと腐れなさそうだから、ですよね」



そんな理由で選ばれた私って……



「まあ、それも一理あるが本当の理由は他にある。お前が助けたお爺さん、あの方は一ノ瀬の会長で俺の祖父だ。」



え……!?

あの方、一ノ瀬グループの会長様だったの!?


道理で身なりが良いお爺さんだ。



「面接に遅れてでも助けてくれたお前を会長は偉く気に入った。ぜひ、俺の婚約者にと。」



嘘……会長が、私を婚約者に推薦したってこと?




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