sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
「古賀、お前誰の許可を得てこの女に気安く近づいている。」
私を守るように背に隠す大きな背中。
顔を見なくても誰だか分かってしまうなんて…
古賀と呼ばれた茶髪の男性は私を背に隠す一ノ瀬司を見てフッと笑みを零す。
「もしかしてその子が例の?なるほどねぇ〜司ちゃん、ちゃっかりオレに妬いてるじゃん?」
れ、例のって何ですかね……
様子を伺うように二人を交互に見ると、一ノ瀬司は怪訝そうに顔を顰める。
「ハハッ、相変わらずだな〜、あ、オレは古賀郁実。ピチピチの29歳!司のまぁ…世話係的な?司には本当手を焼かされてさ〜オレの名前郁実って言うじゃん。よく女除けに名前使われてさ〜」
なんて、ハハッと笑う古賀さん。
す、すごいパワフルな人だな……
「わ、私は安藤梢です……」
「へぇ、梢ちゃん!司からは話聞いてたよ〜、可愛い子、だって」
か、可愛い…!?