sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
「まさか、嫌だとは言わないだろうな。」
ギロッと力強い瞳に私は最早何も言えず何度も頷いた。
まさか、この男とよりによって同棲まで……
ガックリ肩を落とした私を見た古賀さんは、そう言えばと口を開く。
「同棲ってことはユキちゃんに梢ちゃん紹介しないとだな〜」
ゆ、ユキちゃん!?
だ、誰ですかね……
「梢ちゃんならすぐユキちゃんと仲良くなれると思うよ。」
仲良くって……
一ノ瀬司の部屋に、既に誰かいるってこと!?
も、もしかして本当の彼女とか……
そんなところに私行っていいの!?
修羅場とかになるんじゃ……
不安に思っていると、一ノ瀬司は御構い無しに私の手を引いてエレベーターに乗り込んだ。
「じゃ、夫婦の時間、ごゆっくり〜」
エレベーターのドアが閉まる直前、古賀さんはニヤリと微笑んだのだった。