あなたへ
「……やっぱノア、気分悪いのか??」
「えっ!?全然!!ちょっと考えごとしてただけだから!」
変に明るく捲し立ててしまう。
「俺にちゃんと相談しろよ??一人で抱え込むな。」
「ありがとう…。」
こんなにうれしことなんてある??いつでも頼れって言ってくれる。アスカ、かっこよすぎでしょ……。私にはもったいないくらい。
「俺にはノアしかいないから。」
私はバカだな。強引にされたとはいえ、アスカを裏切るなんて。
「隣座って。」
アスカは自分の隣の椅子を、ポンポンと叩いて私を呼ぶ。
「うん。」
私が座ったのを確認したアスカは私を抱きしめた。
「えっ…ちょっと……。ここ教室だし!!」
「ちょっとだけ。このままでいよう。」
「うん……。」
アスカが私に甘えてくれてる。ちょっとだけうれしい。
このときだけは、ケンタのことを忘れられた。