あなたへ





「なんだよっっ、これっ!!!」





……今の声はアスカ??なんか、あったのかな…。そこで、ケンタのあの言葉を思い出した。









“早く別れないと…。アスカが大変なことになるよ…?”









このことだったの…??





「アスカっっ!!どうしたの??すごい声が聞こえて…。」






アスカの視線は、ただただ自分の靴箱を見つめている。覗くとそこには……、アスカの靴がなかった。靴の代わりには、たくさんの紙屑。そして、靴箱の内側にはたくさんの落書き。




そこには、目を防ぎたくなるような言葉がたくさん書かれていた。




「なにこれ…。」




しかも、紙屑一つ一つに悪口とか、あとは…。信じられない言葉が、書かれていた。






『ノアと別れろ。』



『ノアは、アスカのことなんて全然好きじゃない。』



『アスカは、遊ばれている。』





もう…、見たくない。




「アスカ…、大丈夫??こんなの、大丈夫だよ!!それに私は、アスカのこと遊んでなんかないっ!大好きだよ、好きすぎておかしくなるくらいっ!!だから…、ねぇ。大丈夫だよ………。」






私は、力の限りアスカを抱きしめた。ちぎれるくらい…。





「ごめん…。ゴメンね、アスカ。」




「なんで、お前が謝んだよ。」



「私が、アスカのこと守るよ??だから…、安心して??」



「ありがとう…。」







この事件はアスカの心に大きな傷をつけた。許さない、絶対に許さないっ。私は、一生アスカのことを支えていく。それが、私の運命なんだ。








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