キミに告白






+ + + +







「お願いしますこの通りです」




――俺は今、なにをしているかというと





帰りのホームルームが始まる前


未だに藤沢に声をかけられていない俺が、どうにかして藤沢を引き留めようとプライドすべて捨ててハルに土下座をしている始末。





なぜ俺は、今日告白をするなんて言ってしまったんだ。



…馬鹿なのか?


正真正銘の馬鹿なのか?







そんな俺を見て、ハルは爆笑



いつもなら殴りかかるところだが、今回ばかりは俺が頼みごとをしている身だ。


目をつむり頭は下げたまま。






ひとしきりに笑い終えたハルが、



「ほらー、起きろ」




俺の顔を容赦なく掴み、頭を上げさせた。



痛い。 髪の毛引っ張らないで。






………そして、ハルの返事は





「ま、いいよ

 藤沢に放課後残っとくように伝えればいいわけでしょ?」




……この時ばかりは


いつもならうざいと思う企み顔も

上から目線な口調も


全部全部、崇めたいほどに神々しく思えたという。







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