キミに告白
緊張は、今までにないくらいに大きくて
バクバク、バクバク
――心臓、うるせぇ
手汗だって半端ないし
もう、なんか死にそう
頭の中に巡るのは、告白のセリフ。
なんて言おうか、そう考えたいた。
――――その時。
「ねぇ」
聞こえてきた声に、過剰反応。
ゆっくりと振り返り、俺を見つめる藤沢と目をあわせた。
「あの……ハルって、どこにいるか知ってる?」
俺と目が合うと、藤沢は気まずそうに目をそらした。
あぁ、そっか
ハルは俺が話すこと、伝えてなかったんだ。
「ハルは、もう帰ったよ」
「え………」
震える声
お前は、気づいてる?
すると、藤沢は突然席を立った。
「えっと…先帰るね」
ハルがいないから帰る、のか
藤沢は、最後まで俺と目をあわせようとしない。
…待てよ
待ってくれよ
――――俺の話を、聞いてくれないか