キミに告白
笑う藤沢を睨み付けると、
耳元で「大好き」なんて言ってくる
…なんなの?
これ以上、俺をどうさせたいんだよ…
「……帰ろうぜ」
「うん」
俺らは校舎をでて、どちらからともなく手を繋ぐ。
そこから伝わる温もりが嬉しくて
愛しくて
大好きだって、何度でも思う。
「マヒロ」
「なんだよ」
「私ね、一年の時からマヒロのこと好きだったよ」
「……は?」
衝撃的すぎて、思わず間抜けな声が出る。
…それ、まじ?
「マヒロと同じクラスになれたときどれだけ嬉しかったことか
…マヒロに悪口言われて、どれだけ傷ついたことか……」
わざと胸に手を当てて切なそうな雰囲気を出そうとする藤沢が、なんかどうしようもなく可愛い。
「…あー、ごめんって」
「――だから、これからは一番優しくしてね」
お前は俺にまた、笑顔を向ける。