恋 文 日 和
少しずつ昇り始めた太陽が
神楽くんの横顔を照らす。
ジリジリと焦がすような日差しは
もうどこに居ても、避けようがない。
そして、あたしに視線を向けた彼が、ゆっくりと話し始めた。
「好きだったんだ、ずっと。」
「え!?」
す、好き!?
今、好きって言った!?
う、ううう嘘!?
「多分、出会った時からだと思うんだけど…。」
で、出会った時から!?
ずっと!?
手にしたアップルジュースを、潰れてしまう程に握りしめる。
心臓はもう正常に機能してくれない。
当たり前だ。
相談がある、なんて言うから
何事かと思ったら、まさか…!!
「でさ、俺、」
ちょ、ちょちょちょちょっと待って!
今はあたし玲の事で
頭がいっぱいなのに、このタイミングで!?
困るよぉーーー!!
「落ち込んでる俊介見たら何も言えなくて…。」
「っへ!?」
「…え?」