恋 文 日 和
ポカン、としたあたしに
「まぁ、あいつ結構色んな子と付き合ったりしてるしね。」
と神楽くん。
「でも、今回の事で確信したよ。」
はぁ、と溜め息を落とし
立てた膝に頬杖をつく神楽くんに、あたしもようやく落ち着きを取り戻した。
まさか桜井くんが玲の事好き、だなんて。
自分の勘違いっぷりにも恥ずかしくなったけど、あたしが鈍感すぎるの?
全然、わかんなかった。
でも、そうなると…。
「桜井くん、玲の事…何て…?」
「…それが、本当抜け殻っつーか、電話で話してても心ここにあらず、って感じで。」
「そう、なんだ…。」
そりゃ、そうだよね…。
自分の好きな人がまさか、先生と付き合ってただなんて…。
しかも退学届出しちゃったんだ。
あたしなら
きっと、立ち直れない。
「だから、学校来ないと思う。」
「そっか…。」