恋 文 日 和


修学旅行、体育祭、部活…。

青い表紙のアルバムには、中学時代の神楽くんがいっぱい詰まってて。


サッカー部だったんだなぁ、とか
まだ背が小さいなぁ、とか

ページを捲る度に小さな写真の中の神楽くんを
目を凝らして一生懸命に探すあたし。


そんな時、キィっと扉が開いて

「飯、もう少し時間かかるって。」

と言いながら部屋に入って来た神楽くんに、みんなの視線が彼に向けられた。



「つーか、何見てんの!?」

「あ、バレた。」

桜井くんが開いていたアルバムを見て、神楽くんの表情が一気に変わる。


「やめろって!」

真っ赤な顔で、アルバムを奪った神楽くんは桜井くんを睨んで言った。

「何勝手にみせてんだよ!」

「いーじゃん、何回も見てるんだし!」

「お前はいいけど!でも、」

見上げた視線に、神楽くんと目が合って、思わず俯いてしまう。



ど、どうしよ…。
やっぱり、勝手に見ちゃマズかったかな?

当たり前だよね。
あたしだって勝手に見られるのは嫌だもん。


あー、もう!
あたしのバカバカ!!



神楽くん
怒ってるよね…。







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