好きじゃないよ、君なんか。
「そうだ。靴箱早く行かなきゃ!」
パッと視線を横に移すと
バチッと青瀬と目が合う。
「馬鹿力かよ。」
どうやら 背負い投げしたのを
見られていたらしい…
「…いつからいたのよ」
「最初から」
興味のないような素振りで
本に視線を落としながら言う
「…女の子が嫌がってんのに
普通助けるでしょ。ほんと最低。」
「背負い投げやってるやつに
女の子とか言われてもなんだけど?」
鼻で笑いながら
あたしの横を通り過ぎていく
「なんなのよ!むかつく!」
去っていく青瀬の背中に
べーっと舌を出した