好きじゃないよ、君なんか。
高鳴る鼓動
「きゃー青瀬くーん!」
「ほんと、なにしてもかっこいいよね」
お決まりの声援が聞こえる
家庭科の授業。
みんな青瀬に夢中だ。
「あたしの天国の時間が
青瀬のせいで イライラする。」
あいつの名前を聞いただげでも
この前の事を思い出して腹が立つ。
「背負い投げしたのを
見られたとか ほんと笑える」
利絵があたしを茶化すように言う
「あの人を馬鹿にしたような顔!
ほんとむかつくー‼︎ 」
「誰がむかつくって?」
「だから!あの青瀬だって…ば…?」
後ろから聞こえてきたのは
むかつく あいつの声。
女の子たちは きゃーと騒いでる。
でも、そんなのは気にならない。
青瀬とあたしの距離は
ほぼ 0に近い…