14年目の永遠の誓い

いつだったか、ママにも似たようなことを言われた気がする。



だけどね、おばあちゃん。



……だけど、わたし、分からないよ。

自分がどうしたいかなんて、分からないよ。



今だって、誰にも遠慮なんてしていないし、我慢だってしてなんかいない……。



ううん。違う。

多分、そうじゃなくて……。



思い通りに動かない身体。

思考能力さえ奪われることの多い、わたしの身体。

気分が悪くなり、苦しさに意識を手放し、気がついたら別の場所にいることも多い。

そんな身体と、生まれた時から付き合ってきたからか、流されるままに生きることに、もうすっかり慣れてしまった。

この身体にだって、不満もない。

いつからか、目が覚めた時、どこにいても動揺しないようになっていた。

ただ、今どこにいるのかを確認して、納得するだけ。



諦めたとか、そう言うのとは違うと思う。



いつからか、これ以上に何かを望むのは贅沢だと思うようになっていた。



わたしは、生かされている……のだと思う。

この家に生まれたのでなければ、もうずっと前に命を落としているのじゃないかと思うから。

< 156 / 228 >

この作品をシェア

pagetop