14年目の永遠の誓い
9.エピローグ

結婚式から一週間別荘でのんびりして、お盆明けから数日後、ハルと共に自宅に戻った。

これまでも毎日のようにお邪魔していたハルの家が、今ではオレの家で、ハルの部屋がオレたちの新居だ。

別荘に行っている間に、頼んであった部屋の模様替えはすっかり終わっていた。



家に戻った二日後、長距離移動のダメージからほぼ回復したハルは、予定通りに入院した。



「叶太さん、院長がお呼びです。院長室に行ってもらって良いですか?」



ハルが術前検査に行ったと思ったら、じいちゃんからの呼び出し。

この入院から、叶太さんと呼ばれるようになった。オレとハルの結婚は、院内のほとんどの人が知るところらしい。



……そんな内々の話、一体誰が言ったんだ?



ともあれ、じいちゃんもお義母さんも牧村だから、明兄の『明仁さん』にならって、オレも下の名前で呼ばれることになったようだ。

ハルのばあちゃんなんかは、オレのことを叶太さんと呼ぶし、聞き慣れない訳でもない。



……けど、なんか、やたらとくすぐったいのは、多分、これがハルの夫としての呼び名だから。



ちなみに、じいちゃんは院長、お義母さんは牧村先生。

そして、お義父さんは理事長と呼ばれているらしい。結婚して初めて知った事実。

なんと、じいちゃんよりお義父さんのが偉かった!


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