青空からのサプライズ

奏汰がわからない



どれだけ、やめてって言っても

ステージであたしの方を見ながら

告白紛いなことをしてくる



あたしもナナだけど、奏汰のナナさんが

ヤキモチ焼くよ？



あたしのこと



妹だって、言ったくせに



ドキドキさせるなんて、酷い






五月祭


シェアハウスのメンバーが来てくれた


あたしは目が悪い


なのに、瑠美さんを見つけてしまい


不機嫌モードに入った









いなくなればいいのに




あたしなんて






何のために





ここにいるの？









「ナナ、愛してる！」



ステージの上で、奏汰はいつもみたいに

あたしをからかう



「……」





愛してるなんて、愛なんて……



「ナナと…「もう、恋なんかしない」」



「冷てぇな……そんなとこも好きだよ！」






心の中が冷えていく


あたしは、また地獄に行こうとしている



〝贅沢な部屋、いつも１人だった
雨の中、取り残された

帰ってこないとわかってて
待ってるなんてバカみたい

なんで俺じゃないの？
こんなに恋してる
なんで……なんで…


大切な日は、いつも１人だった〟
部屋の中、取り残された

戻ってこないと知っていて
信じてるなんて、バカだよね

なんで俺じゃないの？
こんなに愛してる
なんで……なんで…

楽しいことより、辛いことが多かった
どうして今もこんなに君が
愛しいんだろう
なんで…俺じゃないの？〟






奏汰が歌うこの歌詞は、あたしが書いた



あたし、まだ浩一君を好き



ねぇ



なんで、あたしじゃないの？



キスしてる２人が見える



嫌いになれたらいいのに…