金木犀と青空
さっき散々二人のちゃらさについて語ったけどあたしだって人の事言えない。
私の右耳にはピアスが光っている。
こんな風にみんな変わっていってしまうんだ。
なんだかこわい。
当たり前に変わっていってしまうんだなんて。
「あっ、そうそう、今日駅前のクレープ屋さんオープンだから帰り寄ろうよ〜」
「え、めっちゃいいじゃん!部活終わんの待ってろよ」
「はー?まぁ、いいけど?」
これは良い機会。
今日は行けない、って言うんだ、あたし。
「ごめん、きょ「沙良も行こうぜー!」
瑞希にポニーテールをグイグイ引っ張られて言葉がつっかえてしまった。
もう一度振り返ると大好きな幼馴染み二人の笑顔。
あぁ、結音、瑞希ごめんね。
もう少しそばにいさせて。
やっぱり二人が好きだよ。