Epsode of secret【完】
結局、颯夜が行くことになり彼はため息をつきながらその渦中の人物に声をかける……やや遠くから。
「湊」
「……遅い」
やや苛立った声に本気で引きつり笑いを浮かべた。多分、とばっちりは受けない。何となくの勘ではあるが。
湊が一歩足を出すと、その周りに囲っていた人達は自然も一歩下がった。湊が出す、近寄るなオーラのせいであると瞬時に察知した颯夜は本気で笑えないことを悟った。
「……行かないのか」
「いや行くけど……あれ?」
「ほら、そう行くぞー」
勘では蹴られないと思っていたが本当に当たった。まあ、それは置いといてどんどん先に行ってしまう幼馴染2人の後を慌てて追いかける。