Epsode of secret【完】
「え、待てよ!?ならお前誰に任せたんだよ!?」
「片割れ、御波」
悠陽と颯夜の方を見ずに淡々と答えた湊はさも当然、というような口ぶりだった。御波、湊の片割れで特進コースに入学したらしい。普通に考えれば、おかしな話ではないのだが。颯夜は自分の勘が当たって頭痛がした。
「もう俺、お前に何も言わない……」
「だよな、湊だもんな……」
幼馴染は2人して彼の性格を失念していたわけではないが最早ここまでとは、と呆れていた。多分、ではあるが生徒代表の挨拶くらいは書いたのだろう。後は面倒、という理由で片割れに押し付けてしまえば簡単な話である。
「つか、みな」
「何」