Epsode of secret【完】
「……食ってる」
そこに一応、は付け加えない。これ以上、言っても無意味と化しかけるため2人もため息をついた。
「ま、裏庭行かね?」
状況を察したように話を変えた颯夜の言葉に悠陽と柊は頷く。
「そうだな」
「湊ー、行くぞ」
「……めんど」
「みな?」
「……何でもねぇよ」
豊央は中等部と高等部があり、敷地面積は私学故か広い。
彼らが向かうのは大きな落葉樹がある絶好の避暑地。夏は人が多く来そうだが生憎場所が場所で人足は少なめである。
「いつ見つけたんだ?」
「んー、この前たまたま」
「……悠陽さん、絶対嘘だよな」
「そう、なんか言った?」
「イイエナニモ」