最初で最後の一言は『裏切り者』
「裏切り者 …………。
私は大嫌いな奴等の裏切り者……」


目が覚めた気がした

ずっと、“許してほしい”なんて甘い寝言を考えていた私はバカのようだった


「夜空、お前は誰を信じられる?」

「もう、誰も信じられないよ
大切な人も、想い合う人もいないから」


一ノ瀬は、しばらく黙ると


「じゃあ、俺がおまえの大切な人で想い合う人になってやるよ」

「ううん。いい。
絶対にっていっても人は裏切りを重ねる動物だから、信じられないよ………」


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